男のロマンなんだよ〜

もう冬の空ですね〜。

暇ができたので横浜の実家に行って来た。

実家に行くと駐車場に親父の１７年も乗り続けたクラウンが止まっていた。
もうクラウンもくたびれ、そろそろお役目ごめん、引退させてください・・・って言いたげだ。
親父も８０歳。
オイラが物心ついた時から親父はクラウンに乗っていた。
それが親父のポリシーでもあり自分が事業を初めて成功しているって証でもある。
今思うと親父も車を大切にしていたのかな〜。
クラウンに乗り込むと煩かった。
電動ウインドウになった時、子供は楽しくて上げたり下げたりする。
後ろにラジオのリモコンがあればさわる。
肘かけにまたがりふざけたり・・・。
車に酔って吐いたりw。
その度に怒られたり、困った顔をしていた。

若い頃はバイクに乗り、お袋と結婚して子供が生まれてから車に移行したらしい。
っが、未だにオイラのバイクを見て目を輝かせている。
『あんだよ〜、ハーレー売っちまったのか？。ドカよりハーレーの方が俺は好きだな〜』
オイラのバイクですから・・・w。
親父の口癖は『ハーレー乗って、BMW乗るのが夢でさ〜。男のロマンってやつだ。』
んなっ、乗りゃ〜良いのにw。
昔のクラウン乗れたなら、ちょっと無理すればBMWぐらい買えたろうに。
親父の中ではBMW＝高価という考え。
しかし、一昔前のクラウンも高級車。
金持ちがベンツ、BMW、クラウンを乗り回していた時代もあった。
乗る間もなく１７年前に買ったクラウンが生涯最後の車になった？。

オイラのBMWを見るなり、そろそろ車を買い替えようかな？？？？と言い出した。
終いには『BMW、乗らせろ』あんだかぁw。
親父を乗せて近所を１週。
『いいな〜、作りも確りしてるしバランスもいいな〜』まじかよw。
それから１時間後・・・・。
『BMWのディーラーまで乗せて行ってくれ』
『まじ？』
『まじと書いて衝動的』ちょっとそれ違うしと甥っ子に突っ込まれる。
オイラの衝動的な行動、気の短さはこの親父に似たのだw。

車に乗り込みディーラーまで行く途中、親父の１７年物のクラウンの故障や乗っていて、もうどうにもならない状態だと言う事を何度も聞かされたw。
親父は半分隠居し現在は姉が家業を手伝っている。
親父は、お客様の自宅に行く時にオンボロクラウンだと恥ずかしいのと、御客様に物持ちが良いですね・・・っと言われて恥ずかしくなったらしい。
会社で使う車なのだから会社名義で買うと言い放った。
姉は、太鼓判が押せる程の自己中心的な女。
女々しい・・・って言葉を初めて聞いたとき姉を見て『なるほど』と思った程。
姉はビッツに乗っている・・・まして半分隠居生活の親父がBMWだなんて、まず稟議がおりるはずが無いw。
しかし、会長という肩書きがある事をオイラに主張する（オイラに言われてもw）。

ディーラーに行くといきなり５シリーズを指差し営業マンに『あれ・・・いくら？』
いきなり聞かれて困った様子の営業さん。
『５シリーズですと600万中盤から上がっていきますね〜』
『ほう〜良いね』マジマジと車を眺め『ちょっと乗っても良いかい？』
『どうぞ＾＾』営業マン満面の笑み。
黙ったまま、椅子やらミラーやらいじり回す。
ミラーが分厚いのが不思議なのか質問している（ETCがついているのだ）。
オイラが６シリーズを見ていると笑い声が聞こえる。
さっきいた車に目をやると居ない・・・。
するとちゃっかり椅子に座りなんか書いているw。
『おいおい、契約とか？早くない？』前回のクラウンは、勝手にその日に契約して納車日まで決め込んだ前歴があるw。
『いや〜、アンケートだってさ』安心してZ４の新型を見てると・・・なにやらこそこそと話している。
コーヒーなんぞ飲みながらw。
『はいはい、ではまた電話しますね』妙に低姿勢で満面の笑みな営業マン。
親父がスーツのポケットになにやらしまい込んだ。
『帰るぞ〜』親父も上機嫌・・・怪しい・・・。
帰りの車の中で『良いな〜あれ・・・５ってやつ』
『だね〜。BMWは、駆け抜ける喜びを味わえるんだよ』
『ほう〜、速いのか？』
『車重配分も５０対５０でバランスも良いし、揺ったりも走れて、飛ばしたい時も安定した走りで気持ち良く走れる』
遠くを見つめて『ほう〜良いね〜w』

さてさて、人ごとながらドキドキしております。
稟議がおりるかどうかw。
今頃、肩落としてため息ついている親父が目に見えますwww。

しかし、いくつになっても男はロマンを追いかける生き物なんですね。
オイラも親父と同じ８０歳になっても車かってくれ〜とかみさんに言っているのかなw。
想像しただけで笑えますw。